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ぶたのPちゃんの話

2005/11/16 | Comments & Trackbacks : 4

先日、大泉君が出ていると言う理由だけで、フジテレビで放送されていた『たけしの日本教育白書』を見たのですが、これがですねぇ、彼が出演しているって言うのが関係なくなっちゃったくらい面白かった。
洋ちゃんファンごめんなさい、でも私もファンだから(笑)。
3時間放送だったのですが、長丁場も全く気にならない、かなりいい番組でしたわー。

その中でも一番印象に残ったのが「ぶたのPちゃん」の話なのですが、HPに内容が掲載されていないので、以下に概要を書いてみたいと思います。
とても考えさせられる話なのですよ。

※ずれがあるようでしたら、即時訂正しますので是非教えてくださいませ。

今から13年前。とある山間に立っている小学校での話。

新しく4年生になったばかりの子供達32人で構成されたクラスの担任は、初めて固定で担任を受け持つ事になった若い先生だった。
この先生は、売り物として存在する「食肉」と、生き物として存在する「動物」が共通しているモノであるという概念が、現代の子供達にはきちんと把握されていないのではないかと常日頃感じていた。

動いている牛や鳥や豚と、精肉コーナーで売られているパック売りの食肉はつながっていないように感じてしまう。
ここにつながりがあると理解する事、命の大切さを認識する事を学習させるべく、この先生はある一つの「授業」を行う事にした。子豚を一匹買ってきて、クラス全員で卒業まで世話をする。そして卒業時に全員でこの豚を食べるという内容である。

その子豚には「Pちゃん」という名前が付けられ、子供達はこの子を一生懸命世話した。
残飯を集めたり、小屋を建て直したり、生態を観察する事によって、生徒とPちゃんは徐々に交流を深めていく。
Pちゃんは3年後にはすっかりクラスの一員として認識され、アイドル的存在になっていたが、非情にも卒業の時期が迫ってしまった。

ここで大前提であった「最後に豚を食べる」と言う約束事が持ち上がる。
Pちゃんに対して愛情を持って接してきた生徒達には、当然そのような事を即決できるはずもなく、クラス全体で話し合いが持たれる事となる。
当初はPちゃんを飼い続けると言う案が大勢を占めていたが、
  • 中学生になると今までのように世話をする事は困難である
  • 次の新4年生に任せると言う案もあるが、彼らの卒業時にまた同じ問題が持ち上がる
  • そもそも子豚の状態から育てはじめた訳ではないので、扱い慣れしていない事は明白。万が一事故が起こった場合、誰が責任を取るのか。
以上のような起こりうる事実を考え合わせた場合、自分達でPちゃんの処遇を決める事が責任ある対応なのではないか、と言う意見も生徒達の間から出てきた。 クラスの意見は二分、最終的な評決は16:16で「生かす」と「処分する」に別れ、最後の一票は先生に任される形となった。 ある日の朝、先生はクラスのみんなを集めて決定事項を告げる。 「食肉加工業者に出す」と言うのが先生の結論だ。 話し合いの時は泣きじゃくっていた生徒達は、静かにその話を聞き、先生の決定を受け入れる。 話をする先生は泣いていた。

だいたいこんな話だったと思います。

ここには正解というものがありません。
その時、その状況にいる彼らが思う最善の選択がそれであったと言うだけの話で、最後まで看取ると言う選択肢が間違っているとも思いません。
避けられない現状があり、それに対して逃げることなく、正面から取り組み考え最善を尽くした、そのプロセスそのものが一番大切なのでしょう。

逃げるのって案外簡単で、めんどくさかったら見ないふりをしてふたをしちゃえば、その場はやり過ごせてしまったりしまうんですよね。
だけど原因自体はそこにそのまま残っていて、逃げてしまった事実も残ってしまうものだから、結局は後悔と自分に対する不信感がまとわりついていく訳で、逃げたっていい事なんて何もない。

できたら後回しにしたいような事柄について、リミットを儲けた上で検討して考える行為を、小6という時期に体験した事は、きっと彼らがこれから生きていく上で大きな糧になったのじゃないか、と思います。
短絡的な理由での若年層における殺人事件をニュースで見る度に、最近の子供達は考えるという行為が足りな過ぎるのではないかと感じていた矢先だったので、こういった形でなくても構わないので、もっと何かについて真剣に考える機会が増えればいいのに、といつになく真面目に考えてしまいました。

正直なところ、ゆとり教育なんてちゃんちゃらおかしいぜ、小・中に基礎知識を詰め込まないでどうするよ?と思っていたりするんですけどね、こういった形で綺麗事じゃない倫理観を学べる「ゆとり」を設ける事ができるならば、この制度にも存在意義があるんじゃないかと思うんですわ。

多分、今のご時世じゃPTAの反対にあって、速攻ぽしゃること請け合いだけど(苦笑)。

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Comments & Trackbacks : 4

Response from はに~2005 年 11 月 16 日 10時18分

深いですね。。。
番組は見られなかったのですが、見たかったなと思いました。
情報ありがとうございます。

Response from さとしえ2005 年 11 月 16 日 10時56分

私もこれ同様の理由(大泉さん)で観てました。
が、その動機はさておいて興味深い内容でしたよねぇ。

Pちゃんの話については同感です。
番組の中で出した答えが正しいかどうかっていうのはわからないけど、皆で一生懸命考えて取り組むというプロセスがいかに大事かってことをしみじみ考えさせられました。
今までここまで大きな問題に取り組むのは初めてなんじゃないかなぁっていう子供たちが、大いに頭を抱えて悩む姿にものすごく感動した。

確かに、今のご時世じゃ即効PTAに斬られますね。
教育の分野についてはえらそうなことは到底いえないけど、どーもどっかしら歪んでいるような気がしてならないアタシです・・・。

Response from yujiro@cool D'zine room2005 年 11 月 17 日 12時57分

これね、俺も見たよ。
というか3時間もあったのでここ最近毎日少しずつ見てます。
今、高IQ集団の話のとこ。(笑)

このPちゃんの部分はシズキたちにも見せようと思ってます。
で、これとは別に少し前からなんだけど、ペットを買おうか真剣に悩み中なんだ。。。子供達のために。

Response from もそ2005 年 11 月 18 日 8時45分

■はに~さん
おはようございますー。
そうなんですよ、この話とっても深かったです。
12歳の子供達が選ぶにはあまりに厳しい選択肢ですが、それでも懸命に責任ある結論について考えた事は、かならず彼らの両らいに役立つ作業だったと思いますねぇ。

■さとしえさん
おおっ、さとしえちゃんも見てたんだ!(しかも同じ理由でw)
うん、あの悩む姿は泣かせたねぇ。
少なくともああいった経験をした子は簡単に人や動物を、自分のストレスのはけに殺そうととか、そう言う事はしないんじゃないかな。
多くの犠牲の上に自分の生活が成り立っていると言う事を認識する事は、決して害にはならないと思ったよ。

■yujiroさん
お、ユジロさんもみたんだね!
なんかうれしいな、みんなで同じ番組見てるって。
高IQ集団の話もすごかったなぁ…、って本題とずれた(笑)

うん、このPちゃんの話は子供に見せて、自分はどう思ったかについて話し合う事にとても意義があると思う。
お仕着せがましい道徳の授業よりも、ずっとずっと為になるよ。
ペットはもうちっちゃいこもいないんだし、賃貸じゃないんだから飼っちゃえ!といぬ大好き人間の私は思ったり(笑)。