白夜行
- 白夜行 (集英社文庫)
- 東野 圭吾
- 集英社 2002-05
-
by G-Tools , 2008/03/21
確か「白夜行」が二回目の東野圭吾作品との接触(一冊目は「片想い」。これも切なかったです)で、この作品は二段組・約500ページに渡る大作なんですが、先が気になって仕方なくて一日で読み切った記憶があります。文句なく面白かったです。
この話は不幸な生い立ちを背負ったある男と女、そして彼らに関わった人々が織りなす約20年にわたる物語です。ジャンルとしてはサスペンスとなるのでしょうが、読み終わった後はサスペンスをベースにして、人間の光と影を描いた作品という印象が残ります。
とにかく主人公の女のキャラがすごい。
まさに女狐という形容がぴったり。目的のためなら手段は選ばない。
自分の美貌と明晰な頭脳をフル活用して、周囲の人間をまるでゲームのコマのように動かしていく様は圧巻でした。
またそうにしか生きられない理由が徐々に明かされていくのですが、読めば読む程やり場のないやるせなさでいっぱいになります。
私は女なので、女目線でこの話を見た場合、彼女はどうしてそこまでして生きなくてはならないのか、と考えてしまいました。
主人公の男にとってはあの結末は本望だったでしょう。最後まで彼女のために、彼女とともに存在する事ができたのだから。
女の立場から見ても、そこまで信頼し合って何もかもを共にできる存在がいる事は正直うらやましいです。だからこそ全てが終わるまで二人で一緒にいて欲しかったなぁ、と。
そんな存在を失った後の人生なんて、全く価値のない人生になってしまうからです。
その先に日の光があたらない白夜の道筋しかなくても、二人でいればお互いにお互いを照らし合う事だけはできる。だけど一人になってしまったら、もう白い世界にただ取り残されて、行き場も見失って動く事すらできなくなってしまうでしょう。
その時一緒に過ごした事実は残っても、それだけを糧として生きていくには、あまりに辛すぎるような気がするのです。私なら、そんな風にして得た未来なんかいらないし、それならば彼と一緒に滅びていく事を選択すると思います。
あたしの上には太陽なんかなかった。いつも夜。 でも暗くはなかった。太陽に変わるものがあったから。 太陽ほど明るくはなかったけど、あたしには十分だった。 あたしはその光によって、夜を昼と思って生きてくることができたの。
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1年ちょっと前に読んだので記憶がおぼろげになってますけど、それはそれは夢中になって読みました。
読了後はやっぱり切なくてしばらくいろいろ考えちゃった記憶があります。
単なるサスペンスではなく人間ドラマになっててすごい読み応えでした。
友達に勧められて、私にとっては初の東野圭吾作品だったんですけど、強烈に印象に残りました。
どうもこんにちは、もそさん。
覚えてもらっているのか、かなり微妙なのですが…(笑
そうですか、そうですか、一日で読んだのですか、すごいです。
僕はたしか、一週間くらいかけて読んだ記憶があります、
そしてこの作品が東野圭吾との出会いでもありました。
この作品、ストーリーがどうのこうのというよりも、二人の主人公。雪穂と亮二(だったっけ?)の関係がとてもうらやましく思ったものです。
という事で、僕がやっている本のブログからTB送らせてもらいまーす。
↑TypeKey IDが表示されるのですね
えーと、シンゴでした(笑
■さとしえさま
私もこれは去年読んだ中でもかなり強く印象に残ってる作品ですねぇ。
サスペンスというよりも、どうにもならない運命の切なさにやられてしまうと言うか。
ここまで宿命的なものでなくても、どうあがこうとも逃れられないものってあると思うんですよね。
でもその存在自体が悲しいというか…。
何かうまく言えないなぁ。
ちなみに続編と言われている幻夜も読んでたりします、うふ。
■シンゴさま
あはは、何をおっしゃる。覚えてますって(笑)。
アレを一日で読むって結構体力入りますよね、自分でもそう思います。
作品世界にはまりすぎて、途中で中断できなかったんですよ。
> 雪穂と亮二(だったっけ?)の関係がとてもうらやましく思ったものです。
これは男の人から見ると理想の関係なんですかね?
破滅的だけど、誰も寄せ付けない二人だけの世界には私も憧れます。
でもでも、だからこそ二人でいなくちゃだめじゃんか、ってどうしても思えてならないんですよねぇ。
私はそこまで愛した人と離れて生きていくなんて多分無理なのでw。
トラバ、サンクスです。^^
うーん、私が羨望を覚えたのは彼らの関係でもなければ、対象に対する思いでもなく、ただ、自身の生きる目的が曇りなく明確で鮮明であり、それをまっとうして逝ってしまったところにあるんですよね。(苦笑)
■Border.さま
ああ、なるほどねぇ…。そう言う事でしたか。
納得です。
確かに主人公の男の方は、目的を完璧にまっとうしてましたよね。
でも、それに憧れるって事は(ry。